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裁判が、やっと、終わりました。2011年 9月 13日 (火曜日) 17:37:00

5月から続いた裁判が、やっと終わりました。

裁判については一部の人にしかお話していませんでしたが、この裁判が始まって以来、思うように仕事が進まなかったり、仲間とも予定を合わせられず、ストレス続きの毎日でした。

これでやっと仕事にも遊びにも音楽にも完全復帰できます!
芋煮やらなんやら企画しちゃうもんね~

さて、裁判は経験したことがありますか?

私は今回で2度目となります。
過去に給料の未払いの件で裁判を起こし、会社を訴えたことがありました。

その裁判には長い時間を掛けた結果、会社の銀行口座を差し押さえることが出来ました。

しかし、実際会社の口座に残されていたお金はたったの6万円。訴訟の費用と相殺になってしまいました。

2ヶ月分の未払賃金は、未だに支払われていません。
会社が倒産した場合、それ以上の財産は社長個人から取ることは出来ないそうです。

結局、この国では逃げた者勝ちなんだなってことがよく分かりました。
どんなに正当な理由があっても、国は力を貸してくれない。

訴訟を勝訴しても、まったく絵に描いた餅なんだと。
このような民事事件の世界では、決して正義が勝つわけではありません。

さて、今回はというとその逆でクレーマーの顧客によって訴えられました。
請求内容は、ウェブ制作着手金の全額返金と、なんら因果関係のない人件費の損害賠償。

私は法律の知識がないので、我々のお客様である「カバ○タレ」というマンガの原作者さまご本人(法律のプロ)から直接アドバイスをいただいたり、お客様である司法書士さんからのアドバイスを参考に、事実を立証する膨大な証拠書類と共に答弁書、あるいは準備書面等を作っていきました。

また、今回の裁判所は原告の管轄となる兵庫で、自身が出廷するには負担がかかるため、民事訴訟法第16条1項に基づき、被告住所を管轄する仙台簡易裁判所に移送申立をしましたが、裁判所からは残念ながら却下されてしまいました。

裁判では事情を汲んでくれません。
ということで口頭弁論ではなく、答弁書での弁論にて争うことにしました。

そして、その後裁判所からは一方的に少額訴訟(簡易裁判所)から通常訴訟(地方裁判所)への移行が決定されました。

司法書士の先生は「逆に、こちらから損害賠償の請求も出来るのでは」といった「反訴」の意見がありましたが、裁判を長引かせた場合に生じる日々のストレスや、地方裁判所への出廷負担も考慮すると「和解案」として着手金の全額返金を提示して調停に導く方法もある。ということなので、後者の方法で臨みました。

結果、本望ではありませんが、和解案が成立したので、これから調停へと移ります。

正直精神的ダメージも大きかったので、損害賠償額を全額支払って終わりにしようとも思ったけど、このようなクレーマーを潰すためにも、私は正義を貫きたかった。

最近では、所謂IT業界においてもこういった無理難癖をつけるいわば「当たり屋」が増えていると聞きます。

今回の件は、良い勉強になった。と思うようにしています。
今後は、契約書の書き方を再度見直したり、顧問弁護士と契約するなどして防御を固めたいと思います。

今回、アドバイスをいただいた諸先生方や、応援してくれてた人に感謝することと、本プロジェクトに参加してくれたスタッフさんに迷惑を掛けたことをお詫びします。

最後に、先生方のアドバイスを元に私が作成した準備書面を公開します。

平成23年(少コ)第19号 損害賠償請求事件

準 備 書 面

平成23年9月5日
加古川簡易裁判所御中
被告 ハーモニクスデザイン
〒980-0811
宮城県仙台市青葉区一番町1-17-23-801(送達場所)
電話 022-214-7205

第1 請求の趣旨に対する答弁
 1 原告の請求を棄却する。
 2 訴訟費用は原告の負担とする。

第2 請求の原因に対する認否
 1 被告が原告との間で,WEB製作及び管理業務に関する契約(以下,本件契約という)を締結したことは認める。
 2 「営業告知5月分人件費21万3千円」は、不知。なお,仮に本件契約の解除が正当な解除にあたるとしても,原告の主張する債務不履行と相当な因果関係にない損害と認識している。
 3 「電話通話代」については,不知。なお,電話会社からの内訳(明細)を求める。
 4 「営業告知にかかった人件費の分も請求を求めます(10万5千円)」については、2同様の理由で、否認する。
 5 「やりとりに対してかかった通信費代5千円(4月・5月)分求めます」は,不知。なお、通信会社からの内訳(明細)を求める。
 6 「制作の期間は2週間(請求の原因2行目)」については、否認する。
 7 「5つ分の最大での料金14万円(請求の原因3行目)」については否認する。
 8 「制作が一向に進まず(請求の原因6行目)」については、否認する。
 9 「当初の話した内容の見積が変わる(請求の原因8行目)」これは前述6の通りとなり、否認する。
 10 「契約を解除し(請求の原因11行目)」については、法定解除の要件が存在しないことを争う。
11 「甲1号証(領収済振込明細書)」の事実は認める。
 12 「甲2号証(給与明細書)」の事実は本件契約の解除と相当な因果関係にない損害であるため、否認する。
 13 「甲3号証(トラブルの原因)」における着手金の事実は認め、その余は否認する。
14 「連絡すら頂けない状況であります(甲3号証トラブルの原因3行目)」の事実は認め、その余は否認する。
15 「制作に関して進む気配もなく(甲3号証トラブルの原因13行目)」については、否認する。

第3 被告の主張
 1 「甲3号証(トラブルの原因)」の原告が述べる「納期の遅れ」に関しての原因は、当初見積りを出した時点での要望とは大幅に異なったことで作業量が増え、それに合わせて誠実に作業を進めており、それにより時間が経過するのは当然である。なおこれらの遅れ、見積もり金額の変更に関しては、予め原告にはメール、電話にて説明をし、相手が理解しているという事実があることを主張する。
 2 「連絡すら頂けない状況であります(甲3号証トラブルの原因3行目)」については、原告からの突然且つ、一方的な解約の申し込みに戸惑い、どのような対応をすれば良いものかとスタッフと相談していたため、なかなか返事が出来なかったことが事実。また、休業日である土日を挟んだことや、震災の件もあり、行方不明だった身内の捜索、葬儀、納骨等で円滑に連絡が出来なかったことを主張する。
3 「制作の期間は2週間(請求の原因2行目)」については、当初原告より相談があった要件(トップページだけあれば良い)でのスケジュールとなり、後日、原告の要望により当初要望としてあがっていなかったシステム開発が追加となった結果、費用も納期も変更となったことを主張する(乙1号証)。また、原告に提出した見積書にも「ページ制作のみ」の料金として記していることや、「概算見積となります」と記していることを事実として主張する。
4 「5つ分の最大での料金14万円(請求の原因3行目)」については、原告からの相談内容も極めて抽象的だったので、飽くまで概算の見積りとして提出した事実を主張する。また、原告はMAXでの見積もりということを主張するが、それは飽くまで「当初原告が要望していた内容」での見積もり上限となり、最終的な原告の要望内容とは遥かに異なることを主張する(乙2号証)。
5 「制作が一向に進まず(請求の原因6行目)」については、デザインの骨組みを制作しており、この作業は非常に重要な部分で、当初の原告の要望通り、作業を進めていたことが事実(乙3号証)。提出が延びた原因としては、原告から機能追加の要望が度重なったことによるものは明白である。当然、それらの機能をまとめたりする時間も必要になってくるので納品が延びたことを主張する。
6 「当初の話した内容の見積が変わる(請求の原因8行目)」については、当初原告から相談を受けた内容と、後日原告から相談を受けた内容とでは内容が大幅に異なることを主張する。システム開発は時間が掛かる上、デザインとは違い誰でも出来る作業ではないので、一般的に考えて費用は高額となる、なお、このことも原告には4月14日に送信したメールにて伝えてあることが事実。これにより、費用と納期が延びる旨は原告に対しメール、電話で説明義務を果たしていることを主張する(乙4号証)。
 7 「甲3号証(トラブルの原因)」「2週間の遅れは証明できるものであります」については、着手金の振り込み確認後から数えて2週間の間には、原告の要望が変わったことで、システムの開発が必要となり、結果全体的な納期に影響が出た。4月12日、被告は「システム開発の納期は2週間とご想定くださいませ。」という内容のメールを原告に送信していることが事実。これは飽くまでシステム開発だけの納期となり、デザインの納期とは異なることを説明しているものであることを主張する(乙5号証)。
 8 「制作に関して進む気配もなく(甲3号証トラブルの原因13行目)」について、ウェブ制作は工事現場や、家屋の建築のように、進捗が目に見えるものではない上に、原告の要望が度々変わるため、それに対してウェブ上でどのように組み立てていけばよいのか、その都度基本的な設計等をバックグラウンドで試行錯誤していたため、「形」として提出するには時間がかかることを主張する。この間には被告とデザイナーが骨組みについて打ち合わせ、ラフ(デザインの下書き)などを作っていた証拠がある(乙3号証)。何より、原告の要望内容が抽象的で非常に分かりにくかったことを主張する(陳述書参照)。
 9 原告の要望をメールや電話などでヒアリングを続けるが、言っていることが抽象的で理解に苦しみ、言葉だけでは分かりにくい部分が多々あったので、それを簡単な図で説明してもらえないかと相談したが、図ではなく文字で送られてきたことが事実。改めて言葉や表現方法を変えて原告には説明をする必要があり、要望の確認自体に時間がかかったのが事実。これでは、何度打ち合わせを重ねても原告の要望が見えてこないので、これにより作業が延びるのは当然である(乙6号証)。
 10 「23年5月13日に返金して頂くため電話しましたが(甲3号証トラブルの原因16行目)」について、原告は「デザインは完成したのか!どうなんだ!」などと、約1分おきの間隔で、しつこく電話があり、内容も「どうだ、できたか」と延々言うばかり。被告は「作業が終わり次第連絡いたします」と言い電話を切ったが、その後も始終汚い言葉で罵られ、何度も同じことをいう有様となり、さすがに呆れてしまい、耐え切れず受話器を耳から離した。このことが相次いだため、並行で進めていた他案件の対応などができなくなり、非常に迷惑だったことを主張する。この行為は被告への営業妨害行為として認識している(乙7号証)。
 11 原告が請求している人件費については、被告も本プロジェクトを進行するための制作スタッフを抱えており、プロジェクトが中止になってしまえば、スタッフも無駄に動いたことになることが考えられる。他の案件も並行して作業をしており、本件にリソース(人員)を配置したことにより、他案件の作業に遅れが生じたことが事実。にも関わらず、原告の勝手な解釈の上で一方的にプロジェクト中止を示唆するメールがあり、対応に困惑した(乙8号証)。
 12 見積金額が変わったことについては、ホームページの中身(実装される機能など)が当初原告より相談を受けた内容と比べて変わっていれば、当然金額も変わります。例えるならば、極端な話ですが、家を作る時に「トイレは1階のみでいい」と依頼されたが、作っている途中で「2階にもトイレを作ってくれ」と言われるのと同じようなもの。作業に取り掛かってしまった場合は、骨組みから改めて作り直す必要があり、費用も期間も当初とは変更になるのは当然のことと考える。また、そのことをメールにて説明していることが事実(乙4号証)。
 13 デザインの修正対応をする回数は、2回まで無償対応としている。2回以上は有償となるため、なるべくそうならないように(お客様の負担を減らすために考慮)配慮したことが事実。当初の原稿(ほとんど内容のないもの)で早速作り初めていた場合、修正の回数は膨大な数に及ぶことになるうえ、有償の修正が重なり、結果原告の負担が大きくなるのではないかと、経験上判断したことを主張する(乙9号証)。
 14 以上により,本件契約の進行は,被告の責に帰すべき遅滞とはいえず,原告のなした債務不履行に基づく解除は一方的かつ不当な解除であって,効力を有しないので,これによる損害賠償請求権も生じていない。
15 WEB制作の遅延は天災によるもので被告の責にないから「債務者の責による債務不履行」の要件を欠く。
16 WEB制作の遅延は原告の度重なる仕様変更要求によるものだから「債務者の責による債務不履行」の要件を欠く、となれば「債務不履行による法定解除」の要件も欠く。
17 仮に「債務不履行による法定解除」が認められるとしても、原告の主張する営業告知にかかる損害・人件費なるものは相当因果関係の範囲にないため「債務不履行(または解除)による損害賠償」の要件を欠く。
18 契約条項第8条によって着手金は一切返還をしないとの特約を合意しているのだから着手金について「解除に基づく原状回復」を求めることはできない。
19 通信費の一部については相当因果関係の範囲にないのでこれにかかる部分は「債務不履行(または解除)による損害賠償」の要件を欠く。
20 よって,原告の請求は,棄却されるべきである。

第4 その他
上記主張が容認されないのであれば、以下の条件で和解する用意があるが、和解が出来ないのであれば反訴の用意がある。
1. 契約解除を前提に、被告は着手金の全額(70,000円)を原告に返金する。
2. それ以外について、原告は被告に一切請求はしない。

証拠方法
乙1号証 (飽くまで概算見積)
乙2号証 (当初の要望からの変更点)
乙3号証 (被告とデザイナーとのやりとり)
乙4号証 (納期・費用が増えるという説明義務)
乙5号証 (システム開発のみの概算納期)
乙6号証 (図で説明を希望)
乙7号証 (着信履歴写真。着信件数が多すぎて、履歴から古い情報は消えた)
乙8号証 (突然プロジェクトの中止を示唆)
乙9号証 (修正回数についての説明、原告への配慮)
陳述書

以上。

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